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自動運転のテストフィールドを建設 アーヘン工科大 複雑な交通状況下でテスト可能

アーヘン工科大学(RWTH)のテストフィールド「Cermcity」の建設が始まった。道路のみならず建物も再現した上で、市内の自律走行をテスト。利用開始は今年10月予定で全ての企業・機関が利用可能

3月末、アーヘン工科大学(RWTH)の自動運転用テストフィールド「Cermcity」の建設がスタートした。このプロジェクトリーダーを担うアーヘン工科大学自動車技術研究所(IKA)は「交差点、駐車場、停留所、ラウンドアバウト、横断歩道および建物をここに再現する。複雑な交通状況を再現しながら、人間に害を与えることなく、複数の研究車両やプロトタイプをテストしていく。」と発表した。テストの対象となるのはセンサ、ソフトウェア、シャシーおよび駆動技術などの個々のコンポーネントだ。

安全なテスト実施方法は数年前から議論が続いてきたが、先般のアメリカのウーバー社の事故を背景に、IKAのルッツ・エックシュタイン教授は、「車両のコンポーネント機能を実際の道路でテストすることは不可能。人間の生命に危険を与えないためにも、交差点で発生する複雑な交通状況を、実際の交通から隔離されたテストフィールドで試験する可能性を確保する事が肝要」と述べた。

そのため、アルデンホーフェン(デュレン郡)に建設されるテストフィールドでは、安全を最優先に捉えたテストを実施する。エックシュタイン教授は、コンピューター上のシミュレーションでは現実の交通環境の複雑性を再現できないと指摘している。例えばレーダーの反射は材料によって異なる。そのため、このテストフィールドでは、コンクリートブロックで建物の壁を作り、その前面に異なる材料でできたダミーのファサードを吊るす。またファサードとの間隔を様々に変えながら、レーダーセンサーの機能テストを行う計画だ。

このテストフィールドの基本計画は、40の企業および機関の代表者から成るプロジェクト諮問委員会が立案し、連邦政府が330万ユーロを拠出している。利用開始は2018年10月で、関心ある研究者や企業等、すべてのユーザー向け。

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