この新たな倉庫の稼働は三菱電機 Living Environment Systems(LES)にとってドイツ市場での重要な戦略的ステップの一歩となった。新たな物流拠点の開所により、多様な空調・換気システムや最新鋭のヒートポンプを持続可能かつ安全に保管することが可能だ。
この新たな中央倉庫は郵船ロジスティクスが運営する。同倉庫は三菱電機LESの要件およびニーズに完全に適合するよう設計されたもの。特に冷媒R290およびR32を使用した製品の保管が最適化されるように設計された。三菱電機(LES)の部門マネージャーであるトーマス・シューマン氏は「この新物流拠点は、ドイツおよび欧州のヒートポンプ市場に対する当社の強いコミットメントを示し、持続可能な熱変革への積極的な貢献を意味するもの。そしてこの最新の物流ソリューションにより、当社の保管能力が拡大し、より効率的で柔軟なサプライチェーンを顧客に提供することが可能となる。」と述べた。
郵船ロジスティクスが今般開所した物流センターは約10万㎡の敷地に建設され、総保管面積は約5万7000㎡。2棟の建物に分かれている。また88のトラック用ドックを備え、5万パレット以上の収容能力を誇る。これにより、今後ドイツ国内および欧州近隣諸国の複雑かつダイナミックな市場ニーズに柔軟かつ確実に対応することが可能となる。また、この最新鋭のセンターは、持続可能性、スピード、安全性を重視して設計されており、太陽光パネルの活用や電動フォークリフトの導入により、従来比で最大7000トンの温室効果ガス排出量削減が見込まれている。
開所式にはNRW州経済・産業・気候保護・エネルギー省次官 パウル・ヘラー、そして弊社ドイツ本部NRW.Global Business(NGB)のアジア部長ベッカー、日本担当プロジェクトマネージャーのマリーエンフェルトが出席した。ヘラー次官は開所に当たり「物流業界はNRW州の発展を支える重要な要素。最先端の物流ハブを活用することで、輸送と保管の効率化と持続可能性を推進し、当州の物流拠点としてのトップポジションが維持できる。ルール地域の町、このボトロップで再開発された産業用地に革新的なヒートポンプ物流センターを実現できたことは、地域全体にとって朗報であり、NRW州が先進的な投資に適した魅力的な環境を提供していることを示すもの。加えて、三菱電機の参画はドイツが引き続き日本企業にとって重要な拠点であることの証左だ。」と力強くコメントした。
【開所式出席者】
- 原田 浩起 氏(郵船ロジスティクス株式会社 代表取締役会長 会長執行役員)
- 塩田 利和 氏(郵船ロジスティクス ドイツ 取締役会長)
- アンドレアス・ワグナー 氏(三菱電機ヨーロッパB.V. ドイツ支社長)
- パウル・フレデリク・へラー 氏(NRW州経済・産業・気候保護・エネルギー省次官)
参考資料 1 2:S.H.K. Journal 2025.02.10.
写真下:(左から)NGB ベッカー/郵船ロジスティクス 塩田氏/NGB マリーエンフェルト