ドイツ化学大手ヘンケルは、デュッセルドルフ本社に最新鋭のバッテリーテストセンターを開設し、e-モビリティ分野での対応能力を更に強化する。これは昨年(2023年)9月に開設されたバッテリー技術センターに付随する新たな施設であり、自動車メーカーやバッテリーメーカーにとって重要な試験を可能にする。2024年9月に本格稼働し、温度・湿度制御が可能な環境シミュレーションや急速充放電、リークテスト、エージングテストなど多岐にわたる試験が行える。この施設により、ヘンケルは安全で持続可能なバッテリー技術の開発支援を推進する。
ヘンケル社オートモーティブコンポーネンツ事業部のゲオルク・カツァンツィス氏は、バッテリーテストセンターの設立がe-モビリティ分野における持続可能なイノベーションへの重要な一歩であると述べ、デジタルツインやバーチャル材料カードを活用した設計・シミュレーションから、試験・検証まで包括的なソリューションを提供できるとした。これによりクライアントは開発サイクルの短縮が可能となり、EVバッテリーを迅速に市場投入し、ネット・ゼロ・エミッションの実現に貢献できる。
バッテリーテストセンターは恒温槽など多様な試験装置を備え、TISAX*認証を取得しており、最高水準の安全性と信頼性を提供する。また、デジタルシミュレーションと実試験を組み合わせることで、バッテリー設計の最適化を支援し、e-モビリティ市場のニーズに迅速に応える。
さらに、ヘンケルはバッテリー技術センターを拠点として多分野の専門家と先端技術を結集させ、顧客との共同開発を推進。米国や中国にも拠点を設け、シームレスな協働を図り、グローバルなe-モビリティ市場でのリーダーシップを強化していく方針だ。
*ドイツ自動車工業会による情報セキュリティ評価
出典
問い合わせ先: ヘンケルジャパン株式会社 接着技術事業部門オートモーティブコンポーネンツ事業部
写真コピーライト: Henkel