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NRW州政府、企業、ベンチャーキャピタルが気候保護と経済を促進 – グリーンテックにチャンスを

気候保護と経済成長の両立は、NRW州政府の主要目標のひとつである。NRW州は、2045年までにカーボンニュートラルを達成し、気候配慮型の最先端ビジネス・産業拠点となることを目指している。

気候保護を推し進めるには革新的な製品やサービスが必要である。国や州政府は、助成プログラムや助成金を若手起業家に拠出し、支援することよってビジネスチャンスが広がるが、また、民間企業や個人投資家にとってもチャンスであり、同時に社会が直面する課題に社会全体で取り組むこととなる。

ドイツ最大のテクノロジー投資家のひとつであるeCAPITAL ENTREPRENEURIAL PARTNERS AG(eCapital社)は、NRW州の東部の街、ミュンスターに拠点を置く。創立者 ポール=ヨーゼフ・パットは1999年の設立以来、ディープ・テック分野に焦点を当て、特許化された新技術を有するエネルギーシフト関連の企業に投資してきた。その数はこの20年数年間で、33社に対し、3億4000万ユーロの投資額となり、少なからずCO2排出量削減に貢献してきた。

同社が本社を置くミュンスターには、不思議な求心力があるらしい。というのも、当地にはドイツ国内トップクラスのアーヘン工科大学やルール大学ボーフム校がイノベーションとテクノロジーを推進するためにハブを設立しているのだ。   

ドイツにおける研究開発への民間からの投資は、米国のそれと比較し、まだまだ少額に留まっている。米国のVC市場での投資取引額はGDP比較で、実にドイツの4.7倍という。従って、ドイツのスタートアップ市場の活性化には、今後ますます、外国人投資家(VC、CVCなど)を含む国内外からの資金投下が望まれる。特にグリーンスタートアップは、開発段階での資金需要が高い。そして環境保全意識が高いドイツらしいとも言えるが、2019年から2022年、ドイツVC市場での気候テック分野への投資は全体の13.3%を占めており、この数値は米国や英国の比率より高い結果となっている。

この状況下、環境産業分野のスタートアップ促進のため、NRW州政府は環境・自然保護省と共同で、資金調達コンペティション「Grüne Gründungen.NRW (Green Start-ups.NRW)」を開催し、合計900万ユーロの資金をスタートアップに提供した。また、州開発銀行のNRW.BANKは2023年初め、1億5000万ユーロに上る第4世代のファンドを新設し、持続可能な技術やデジタル経済といった未来志向の産業促進を図っている。

NRW州はドイツ最大の "グリーンスタートアップ "拠点を目指し、気候保護と経済成長の両立を実現したい。

参考資料1 2 3  写真 William_Potter