Jump to Navigation Jump to search Jump to Content Jump to Footer

再生可能エネルギーによる電気料金の下落へ  - NRW州では風力発電が増加中 -

ロシアによるウクライナ侵攻とロシア産ガスの供給停止以来、ドイツ国民と産業界は電気およびガス料金の高騰に直面してきた。2023年に入ってからは、供給は安定し、価格は下落してきたもののエネルギーコストは依然として高いままだ。

化石燃料への依存とCO2排出を削減するため、ドイツ政府は2022年に再生可能エネルギー法を可決した。2030年までに電力の80%を再生可能エネルギーで賄うというものだ。

この目標を達成するためには、風力と太陽光エネルギーの割合を短期間でほぼ倍増させ、その普及を大幅に加速させなければならない。そのための重要なステップが、風力と太陽光発電の計画および認可の手続きの加速だ。

NRW州政府は、現立法期間中に少なくとも1000基の風力発電所の新規稼働を目指している。2023年、NRW州の風力発電所認可数は、現時点で他のどの連邦州よりも多く、認可済み風力発電所は178カ所、発電容量は910メガワット。ドイツ全国の認可済み風力発電容量の4分の1以上に相当する。 2023年7月単独で、2022年全体を上回る風力発電容量が承認されており、この増加により、2024年と2025年には、より多くの風力発電が稼働し、カーボンニュートラルでより安価なエネルギー供給への一歩が踏み出されることになるだろう。

加速度的に風力発電を推し進めるNRW州だが、ドイツ連邦州の中で1800万人と最も人口の多い州では、風力発電所建設に適している州内の面積はわずか3.1%に過ぎず、東ヴェストファーレンやミュンスターラントなど一部の地域では、すでに所狭しと多数の風力タービンが建っているのが現状だ。そこで、州政府は、風力発電設備から住宅地までの距離を現行の最低1000メートルから700メートルに短縮する計画だという。

ドイツに4つある送電系統運用事業者のひとつ、50ヘルツ・トランスミッション社のCEOシュテファン・カプフェラーは、再生可能エネルギーの割合が高まれば、電気料金は恒久的に下がると予測している。恒久的な安定化への道のりは長い。

参考資料1 2 3 4 5 写真 iStock-864483064