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エネルギーシフトに不可欠 インテリジェントなソリューションで太陽光発電の普及拡大へ

エネルギーシフト成功の重要な柱のひとつは太陽光発電(PV)である。太陽光を電気エネルギーに変換するPVは、ドイツ、そしてNRW州だけでなく、日本でも分散型エネルギー源としてますます重要性が高まって来ているが、その要因のひとつは、紛れもなくロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機だ。

ドイツ最大の経済州であるNRW州はまた、ドイツ最大のエネルギー生産・消費拠点でもあり、その特徴は火力発電の割合が高いこと。これを背景に、持続可能なグリーンエネルギーへの移行は大きな課題だが、昨今、グリーンエネルギーの枠組み条件と技術の大幅な発展を受け、NRW州での電力供給にも自然エネルギーがこれまで以上に大きく貢献している。

NRW州は、2030年までに再生可能エネルギーの発電量に占める割合を56%までに引き上げるなど、再生可能エネルギーに関して野心的な目標を掲げている。またNRW州政府は、2030年までに太陽光発電の出力を18~24ギガワットまでに増やす計画だ。これにはあらゆる形態の太陽光発電システム、例えば、屋上設置型、ビル統合型システム、ソーラーパーク、農業用太陽光発電、駐車場用太陽光発電、防音壁用太陽光発電、浮体式太陽光発電などが含まれる。

特に商工業施設の屋上への太陽光発電設置に関しては、普及拡大の可能性がまだ充分にあるため、NRW州経済省傘下の再生可能エネルギー促進機関 NRW.Energy4Climateは事業者に対して太陽光発電プロジェクトの実現に向けた情報、ベストプラクティスの事例や便利なツール等を提供し、支援している。これによって気候保護のみならず、NRW州の経済発展も促したい意向だ。

以下がNRW.Energy4Climateが運営するプロジェクトの例:

  •  <PV Offensive NRW> イベント開催や情報資料を提供し、太陽光発電プロジェクトの普及 拡大促進に寄与。
  • <NRW州における地上設置型太陽光発電> 現時点でNRW州の太陽光発電出力である7ギガワットのうち、空いている土地を利用した設置型太陽光発電が占める割合はわずか。このため、市町村と連携しこのポテンシャルを拡大しようとするもの。

なお、ドイツ連邦政府もまた、2030年までに地上設置型を中心に太陽光発電の大幅な普及拡大を計画しているため、NRW州のこの取り組みはとりも直さず、ドイツ全体への大きな貢献となり、NRW州はエネルギーシフトと将来の電力供給において重要な役割を果たすことになる。

出典1  2  3  4    写真コピーライト: Kelly