インタビューは、同じくインターンの梶山ケビン(2025年4月〜2025年9月)が行った。ジャシャンはインターンシップ中に日本のビジネス界についてさらに学び、NRW.Global Business Japanチームをできるだけサポートしたいと考えている。
ジャシャンの背景、モチベーション、インターンシップでの目標について、インタビューした。
ジャシャン・サイ(Mr. Jashan Sai)
年齢: 19歳
学歴: 会津大学 、コンピュータ理工学部、3年生
インターンシップ: 2025年4月〜6月末までの3ヶ月間
1. 現在、留学で日本に来ていると思うが、出身地はどこなのか?そして、日本を留学先として選んだ背景は何だったか?
私はインド出身です。インドの卓球選手として初めて出場した国際大会が東京で開催された卓球の選手権でした。
そのとき、日本の高度な技術力、秩序正しく規律を重んじる社会、そして伝統と現代性が見事に調和した文化に深い感銘を受けました。
大会後には、人とロボットの協働を体現する卓球ロボット「フォルフェウス」の実演を見て強く心を打たれました。さらに日本科学未来館でヒューマノイドロボット 「ASIMO」を見たことで、日本で工学を学ぶことを決意しました。
2. 日本とドイツにそれぞれ興味を持ったきっかけは何だったか?
彌満和奨学金※をいただいたことをきっかけに、製造業で世界的に知られる日本とドイツという二大ものづくり大国に強い関心を持つようになりました。
特にドイツの「優れたものづくり」の原動力を理解したいと考え、ドイツでの留学を決意し、2024年9月〜2024年2月渡独。ドイツ南部のレーゲンスブルクではドイツ語を学びながら、地元の方々と交流し、工場や教育機関などを訪問することで、技術や製造業、ビジネス、コンサルティング分野における日独間の相互理解と連携に貢献したいという思いを深めました。
3. どうしてこのインターンシップに応募したのか?
ドイツと日本という2つの市場における産業別の調査や市場参入戦略に関心があり、それがNRWインターンシップの内容と合致していたため、応募いたしました。
本インターンシップを通じて、サステナビリティやビジネス慣習における日独間の文化的な違いや共通点を学び、自身の今後のキャリア形成に役立つ貴重な視点を得られると考えています。
4. 職場の雰囲気やチームの印象はどうなのか?
職場の雰囲気はとても温かく、指導的な立場の方々も親切で、協働を大切にする多様性のあるチームだと感じています。
毎日出勤するのが楽しみで、経験豊富なプロフェッショナルの皆さんから学びながら、意義のあるプロジェクトに貢献し、自分自身もこのインクルーシブな環境の中で成長できることにやりがいを感じています。
5. 半年間ドイツに住んだと思うが、ドイツでの生活や文化で印象的なことはあったのか?
ドイツでの半年間の生活を通して特に印象的だったのは、ワークライフバランスを重視し、健康や個人の時間を大切にする価値観です。
一方で、日本の礼儀やサービス精神を重んじる文化とは対照的に、ドイツでは率直なコミュニケーションが一般的である点にも強く印象を受けました。
6. NRW州について、読者の皆さまに伝えたいことは?
NRW州は、単なる貿易や投資の拠点にとどまらず、イノベーション、サステナビリティ、そしてテクノロジーの分野においても世界的な中心地です。
世界トップレベルの大学群や強固な産業クラスターを有し、持続可能な未来への取り組みを積極的に進めるNRW州は、国際競争が激化する中で成長と発展を目指す企業にとって、理想的な進出先であると言えるでしょう。
7. まだ1ヶ月弱の経験ですがインターンシップ中、印象に残ったことは?
インターンシップで最も印象に残っているのは、NRWにおける国際的で協働的な職場文化です。同僚の先輩たちは常に前向きで、私のアイデアにも耳を傾けてくださいます。
特に魅力に感じているのは、AI音声アシスタントの開発からマーケティングキャンペーン、営業ミーティングに至るまで、毎日異なるプロジェクトに関われる点です。日々新しいことを学び、チームの成功に貢献できることに大きなやりがいを感じています。
8. 今後の目標やキャリアの展望はあるのか?
将来的には、テクノロジー、製造業、ビジネスコンサルティングの分野でキャリアを築いていきたいと考えています。
技術革新の推進や国際的な協力の強化、サステナブルな取り組みの促進などを通じて、社会にポジティブな変化をもたらすことに貢献したいです。
※彌満和奨学金とは工業分野やものづくりに関心を持つ福島県の大学の学部2・3年生を対象とした、各大学から最大3名まで推薦される彌満和奨学会による給付型奨学金である。